知恵蔵 「トラフィッキング」の解説 トラフィッキング 女性や児童を性的搾取などのために取引する行為。従来日本は、その摘発が少なく処罰も軽いと国際的に批判されてきた。米国務省が2005年6月3日に発表したトラフィッキングに関する年次報告書や、同年6月8日のILO「強制労働」報告書は、日本の人身売買罪新設については評価したが、日本政府は人身売買の需要を減らすための本格的努力に着手しておらず、アジア、中南米、東欧の女性・子どもが性産業で働かされるための、日本は主要な到着地の1つであると指摘した。政府はその対策として、05年6月、刑法を改正して「人身売買罪」を新設。風俗店が女性を雇用する際に在留資格の確認を義務付けるよう風俗営業法を改めた。 (宮崎繁樹 明治大学名誉教授 / 2007年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報 Sponserd by