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人身売買罪 ジンシンバイバイザイ

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デジタル大辞泉の解説

じんしんばいばい‐ざい【人身売買罪】

人の自由を奪って身柄を売買する罪。刑法226条の2が禁じる。成人を買った者は3か月以上5年以下の懲役に、未成年者を買った者は3か月以上7年以下の懲役に処せられる。また、売った者と、買った目的が営利・猥褻(わいせつ)・結婚・殺傷の者は、1年以上10年以下の懲役に処せられる。国外移送が目的の場合は、売買とも2年以上の有期懲役に処せられる。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

人身売買罪

昨年7月の改正刑法で新設、施行された。買い受けで懲役5年〜3カ月。売り渡すと同10年〜1年が科せられる。女性やこどもに売春や労働を強要して、搾取する行為は暴力団などの資金源になる。日本は先進各国に比べて法整備が遅れ、国連からも不備を指摘されていた。

(2006-04-05 朝日新聞 朝刊 栃木中央 1地方)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

人身売買罪
じんしんばいばいざい

刑法第226条の2(人身売買)、第226条の3(被略取者等所在国外移送)の犯罪をいう。2005年(平成17)の刑法改正(平成17年法律第66号)により新設された。女性や子どもに売春や労働を強要して搾取する行為は、暴力団などの資金源となっている。日本は海外からの人身売買そのものを取り締まる法制度がなかったため、国連から不備を指摘されていたことに対応したものである。人の自由を奪う罪として、略取・誘拐、逮捕・監禁などの罪と並ぶ犯罪として位置づけられる。内容的には、買い受け、売買、売り渡し、国外移送が区別されている。
 刑法第226条の2は、(1)人を買い受けた者は、3月以上5年以下の懲役に処するとする原則規定に加え、(2)未成年者を買い受けた者は、3月以上7年以下の懲役に処すると、刑罰を強化し、(3)営利、わいせつ、結婚または生命もしくは身体に対する加害(臓器売買等)の目的で、人を買い受けた者は、1年以上10年以下の懲役に処するとして、目的による処罰を強化する。 (4)人を売り渡した者は、(1)(2)(3)のような区別なしに、1年以上10年以下の懲役に処する。(5)所在国外(日本との間での輸出入に限らない)に移送する目的で、人を売買した者は、2年以上の有期懲役に処する。これらのうち(3)と(5)は目的犯である。
 刑法第226条の3は、略取され、誘拐され、または売買された者を所在国外に移送した者は、2年以上の有期懲役に処するとする。人の密輸は人身売買罪とは別の犯罪とされているのである。また、これらの未遂犯も処罰される(刑法228条)。
 公訴時効は、第226条の2(1)(2)は5年、(3)(4)は7年、(5)と第226条の3は10年である(刑訴法250条)。
 なお、人身取引等が被害者の人権を著しく侵害することにかんがみ、あわせて人身取引等の防止および被害者の保護に関する国際的動向を踏まえ、「人身取引等の防止及び人身取引等の被害者の保護に関する法律案」が、民主党により2005年第163国会に提出されたが、継続審議となり、2008年第170回国会で審査未了、廃案となった。[阿部泰隆]

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