ナンダデビ山(読み)ナンダデビサン(英語表記)Nanda Devi

デジタル大辞泉 「ナンダデビ山」の意味・読み・例文・類語

ナンダデビ‐さん【ナンダデビ山】

Nanda Deviインド北部、ウッタラカンド州の山。ヒマラヤ山脈西部に位置する同国第二の高峰であり、西峰(標高7816メートル)と東峰(標高7434メートル)からなる。名称サンスクリット語で「祝福された女神」を意味し、ヒンズー教の聖なる山とされる。1936年に英米合同隊が初登頂成功周辺は1982年にナンダデビ国立公園指定

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナンダデビ山」の意味・わかりやすい解説

ナンダ・デビ山
なんだでびさん
Nanda Devi

インド北部、ウッタル・プラデシュ州北部、ガルワール・ヒマラヤ山脈の最高峰。標高7816メートル。東に延びる尾根上にナンダ・デビ東峰(7434メートル)がある。ナンダ・デビのおおよその意味は「祝福された女神」といったものらしい。平均標高6100メートル、全長110キロメートルの巨大な環状山脈に囲まれ、西側にこの山脈を断ち切ってリシ渓谷が流出する。イギリスの探検家ヤングハズバンドは、これをナンダ・デビの「内陣(サンクチュアリー)」とよんだ。この渓谷があまりに深いため、内陣に踏み込む試みは、19世紀以来18回に及んだ。1934年にイギリスの登山家E・シプトンとE・W・ティルマンがこの内陣に入ることに成功し、1936年イギリス・アメリカ合同隊(H・W・ティルマン隊長)が初登頂に成功した。なお、ナンダ・デビ東峰の初登頂は1939年ポーランド隊によってなされた。また、1976年(昭和51)日本・インド合同隊(鹿野勝彦隊長)によって、東峰から主峰への初縦走が行われた。

[金子史朗]

世界遺産の登録

ナンダ・デビ山とその渓谷は1988年および2005年、ユネスコ国連教育科学文化機関)により「ナンダ・デビ国立公園と花の谷国立公園」として世界遺産自然遺産に登録された(世界自然遺産)。

[編集部]

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改訂新版 世界大百科事典 「ナンダデビ山」の意味・わかりやすい解説

ナンダ・デビ[山]
Nanda Devi

インドのウッタル・プラデーシュ州,ガルワール・ヒマラヤの最高峰。標高7816m。〈祝福された女神〉という意。1934年の偵察後,36年イギリス・アメリカ合同隊(H.W.ティルマンら)が初登頂。ついで39年ポーランド隊が同東峰7434mに登頂。51年主峰と東峰を結ぶ縦走を試みたフランス隊の2人はついに帰らず,76年日本・インド合同隊は東峰から主峰へ初縦走に成功した。
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