インド北部、ウッタル・プラデシュ州北部、ガルワール・ヒマラヤ山脈の最高峰。標高7816メートル。東に延びる尾根上にナンダ・デビ東峰(7434メートル)がある。ナンダ・デビのおおよその意味は「祝福された女神」といったものらしい。平均標高6100メートル、全長110キロメートルの巨大な環状山脈に囲まれ、西側にこの山脈を断ち切ってリシ渓谷が流出する。イギリスの探検家ヤングハズバンドは、これをナンダ・デビの「内陣(サンクチュアリー)」とよんだ。この渓谷があまりに深いため、内陣に踏み込む試みは、19世紀以来18回に及んだ。1934年にイギリスの登山家E・シプトンとE・W・ティルマンがこの内陣に入ることに成功し、1936年イギリス・アメリカ合同隊(H・W・ティルマン隊長)が初登頂に成功した。なお、ナンダ・デビ東峰の初登頂は1939年ポーランド隊によってなされた。また、1976年(昭和51)日本・インド合同隊(鹿野勝彦隊長)によって、東峰から主峰への初縦走が行われた。
[金子史朗]
ナンダ・デビ山とその渓谷は1988年および2005年、ユネスコ(国連教育科学文化機関)により「ナンダ・デビ国立公園と花の谷国立公園」として世界遺産の自然遺産に登録された(世界自然遺産)。
[編集部]
インドのウッタル・プラデーシュ州,ガルワール・ヒマラヤの最高峰。標高7816m。〈祝福された女神〉という意。1934年の偵察後,36年イギリス・アメリカ合同隊(H.W.ティルマンら)が初登頂。ついで39年ポーランド隊が同東峰7434mに登頂。51年主峰と東峰を結ぶ縦走を試みたフランス隊の2人はついに帰らず,76年日本・インド合同隊は東峰から主峰へ初縦走に成功した。
執筆者:高山 龍三
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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