ネイト(英語表記)Neith

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ネイト」の意味・わかりやすい解説

ネイト
Neith

エジプトの女神。俗称がテヘヌート (「リビア女」の意) であることから西方起源の神と考えられる。かなり古くから下部エジプトのデルタ地帯の国家神,特にサイスの守護神とされた。ギリシア人は女神アテナと同一視している。セベクの母。ヌトハトルと同様に天の女神とされ,一般に神々の母,特にレーの母とされた。基本的には,戦いの女神と家庭的な女の技芸の長としての相異なった性格をもつ。前者としては夜間にうろつく妖怪や悪者をその矢で眠らせ,後者としてはその梭 (ひ) で世界を織りなしたという。オシリス信仰に組入れられると,イシスと混同され,死者たちの保護女神となった。サイスの彼女の神殿には医術学校,「生命の家」が併置されていたという。

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