ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハイナン省」の意味・わかりやすい解説 ハイナン(海南)〔省〕ハイナンHainan 中国南部,コワントン(広東)省南西部にあるハイナン(海南)島を中心とする省。ハイナン島ほかハイナン諸島のシーシャー(西沙)群島,チョンシャー(中沙)群島,ナンシャー(南沙)群島を含む。これらの群島については近隣諸国が領有権を主張している。行政中心地はハイコウ(海口)市。1988年それまでのコワントン省ハイナン行政区から独立して省に昇格した。熱帯季節風気候に属するために,米,ラッカセイ,サトウキビ,チャ(茶)などの農産物に加えて,コーヒー,コショウ,バナナ,マンゴー,パイナップルなどの熱帯性植物の栽培が盛んである。山地は森林に覆われて硬質材の広葉樹が多い。工業は鉄鋼業のほか,製糖,製茶,缶詰などの食品加工,ゴムなどがある。1980年代以降観光開発に力が注がれており,華僑資本によるホテル建設が盛んである。リー(黎)族,ミヤオ(苗)族などの自治県では,独自の民族文化を伝える村が観光コースになっている。民芸品の生産も盛ん。おもな観光地はハイコウ市郊外の五公祠,東部の六連山,南部の猿島,サンヤー(三亜)市の大東海水浴場,天涯海角などである。交通は本土との連絡口であるハイコウ市が中心で,空路,海路も開かれている。面積 3万4300km2。人口 836万(2007推計)。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by