ハイポ（読み）はいぽ（その他表記）hypo

デジタル大辞泉

ハイポ（hypo）

チオ硫酸ナトリウムの俗称。かつて誤って次亜硫酸ナトリウム（sodium hyposulfite）と称し、それを略したもの。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

ハイポ

1. 〘 名詞 〙 ( [英語] hypo ) チオ硫酸ナトリウムの俗称。チオ硫酸ナトリウムを誤って次亜硫酸ナトリウムと呼んだことがあり、次亜硫酸をハイポサルファイトと呼ぶところからついた名。〔フィルム写真術（1920）〕

出典　精選版 日本国語大辞典

日本大百科全書(ニッポニカ)

ハイポ
はいぽ
hypo

チオ硫酸ナトリウム五水和物の俗称。古くこの化合物を次亜硫酸ナトリウムsodium hyposulfiteと誤称したが、それを略してハイポというようになった。とくに写真の定着液に五水和物結晶Na₂S₂O₃・5H₂Oが普通に用いられるのでこれをハイポということが多い。還元性があり、解毒剤としても広く用いられる。

［中原勝儼］

[参照項目] | チオ硫酸ナトリウム

出典　小学館　日本大百科全書(ニッポニカ)

化学辞典 第2版

ハイポ
ハイポ
hypo

【Ⅰ】チオ硫酸ナトリウム五水和物Na₂S₂O₃･5H₂Oの俗称([別用語参照]チオ硫酸ナトリウム)．ハロゲン化銀を溶解する性質があり，写真の定着主剤として広く用いられる．無色の結晶．発見時にhyposulphiteと誤ってよばれたことからこの俗称を生じて現在も使われている．【Ⅱ】hypoは酸化数がより低いことを示す次亜の意味を持つ接頭語．たとえば，亜硝酸(nitrous acid)に対して次亜硝酸(hyponitrous acid)のように用いられる．

出典　森北出版「化学辞典（第2版）」

改訂新版　世界大百科事典

ハイポ
hypo

→チオ硫酸ナトリウム

出典　株式会社平凡社「改訂新版　世界大百科事典」

百科事典マイペディア

ハイポ

→チオ硫酸ナトリウム

出典　株式会社平凡社

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ハイポ

「チオ硫酸ナトリウム」のページをご覧ください。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

世界大百科事典（旧版）内のハイポの言及

【チオ硫酸ナトリウム】より

…化学式Na₂S₂O₃。市販品Na₂S₂O₃･5H₂Oは俗に誤って次亜硫酸ソーダsodium hyposulfite，略してハイポhypoと呼ばれているが，これは形式上の1水和物Na₂S₂O₃･H₂Oを次亜硫酸水素ナトリウム(正しくはスルホキシル酸水素ナトリウム)NaHSO₂とみなした誤解に由来する名称で，亜二チオン酸ナトリウムNa₂S₂O₄(いわゆる次亜硫酸ナトリウム)と混同されやすく，正しい名称ではない。
［性質］
　5水和物は無色単斜晶系柱状晶。…

※「ハイポ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」