はっちゃ(読み)ハッチャ

デジタル大辞泉 「はっちゃ」の意味・読み・例文・類語

はっちゃ[副助]

[副助]副助詞ほか」の音変化か》あとに否定表現を伴って、その語に「しか」「ほか」の意を添える語。
「あん中に知った顔なやつは、たった二人―ない」〈洒・遊子方言

はっちゃ[感]

[感]驚いたときや恐ろしいときに発する声。
「―、怖しと会釈もせず」〈浄・傾城酒呑童子

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精選版 日本国語大辞典 「はっちゃ」の意味・読み・例文・類語

はっちゃ

  1. 〘 感動詞 〙
  2. 驚いた時や恐ろしい時に思わず発する声。多くは「こわい」を下接する。
    1. [初出の実例]「夜打をみればはっちゃこはさよ 歳越に鬼のいやがる大豆いりて〈正好〉」(出典:俳諧・鷹筑波(1638)二)
  3. 喜んだ時に発する声。
    1. [初出の実例]「はっちゃ好い首尾儲けの命と、足に任せて其場を迯退き」(出典:浄瑠璃・信州姥捨山(1730)三)

はっちゃ

  1. 〘 副詞助 〙 ( 副助詞「ほか」の変化した語か ) 文中の連用語をうけた下に否定の語を伴って、一事に限定しそれ以外を否定する意を表わす。近世会話文に見られる。しか。ほか。
    1. [初出の実例]「あん中にしった顔なやつは、たった二人はっちゃない」(出典:洒落本・遊子方言(1770)発端)

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