日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハブランサス」の意味・わかりやすい解説
ハブランサス
はぶらんさす
[学] Habranthus
ヒガンバナ科(APG分類:ヒガンバナ科)ハブランサス属の総称。春植えの小球根草で、南北アメリカに20種の原種がある。ゼフィランサス属に近縁であるが、ゼフィランサス属は上向きに花を開くのに対し、本属は横向きに花を開く。開花期は6月ころのものと9月ころのものがあり、花茎は高さ20~30センチメートル、花径4~5センチメートル。花色は白、桃、黄、赤色など。葉は細長い線形である。おもな品種に、アルゼンチン原産で桃色花のロブスタス種、チリ、アルゼンチン原産で、花が黄色で外側が褐色になるアンダーソニー種がある。普通、花壇および鉢植えとする。太平洋岸地方の暖地では冬季も戸外で越冬するが、寒地では土寄せなど、防寒が必要である。
[川畑寅三郎 2019年1月21日]