ハレンキルヘ(英語表記)Hallenkirche[ドイツ]

改訂新版 世界大百科事典 「ハレンキルヘ」の意味・わかりやすい解説

ハレンキルヘ
Hallenkirche[ドイツ]

バシリカ教会堂形式の一つ。ホール式教会堂ともいう。左右両側廊天井高身廊部のそれとほぼ等しく,身廊に高窓を欠き,側廊の窓から採光するもの。ロマネスク期以来ドイツフランスに例が見られる。ドイツでは12世紀にバイエルンやウェストファーレン地方に興り,ゴシック期の典型的形式となった(ランツフートのザンクト・マルティン教会,1387起工など)。フランスではポアチエのノートル・ダム・ラ・グランド教会(12世紀)などが代表例。
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百科事典マイペディア 「ハレンキルヘ」の意味・わかりやすい解説

ハレンキルヘ

バシリカ教会堂建築の一形式。長方形プランの教会堂において,ネイブ(身廊)の高さとアイル(側廊)の高さがほぼ等しいもの。採光は身廊部の明層(あかりそう)ではなく,側廊の窓を通して行われる。ロマネスク期以来ドイツ,フランスに例が見られるが,14―15世紀に特にドイツで普及し,ゴシック建築の典型的形式となった。→ロマネスク美術ゴシック美術

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハレンキルヘ」の意味・わかりやすい解説

ハレンキルヘ
Hallenkirche

建築用語。ホール・チャーチともいう。ドイツ後期ゴシックの典型的な聖堂形式。側廊と身廊の高さがほぼ等しく,通常のバシリカ形式にみられる身廊のクリアストーリートリフォリウムを欠き,採光は側廊の大きな窓による。統一的な内部空間を求めようとする傾向から生れた。フランス,ポアトゥー地方のロマネスク聖堂に始り,13世紀以後ドイツを中心に発達し,14~15世紀ドイツ聖堂建築の典型的形式となった。代表作はマインツのザンクト・シュテファン聖堂 (1257~1328) ,マールブルクのザンクト・エリザベート聖堂 (1275頃) 。

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