ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハートリブ」の意味・わかりやすい解説
ハートリブ
Hartlib, Samuel
[没]1662.3.12. ロンドン
イギリスの教育改革家,農業思想家。父はポーランドの亡命商人,母はイギリス人。ケンブリッジ大学に学んだのち,1928年イングランドに定住。 J.コメニウスを崇拝し,『学校の改革』A Reformation of Schools (1642) などのコメニウスの著作を翻訳紹介した。また J.ミルトンに『教育論』 Tractate of Education (44) の執筆をすすめ,ミルトンは同書をハートリブに献呈している。 30をこす著作・論文のなかでは F.ベーコンやコメニウスの哲学に基づいてユートピアを描き出した『マカリア』 Macaria (41) が有名。 47年の『英国の教会と国家の望ましい改革のための省察』 Considerations Tending to the Happy Accomplishment of England's Reformation in Church and Stateには,彼の国民教育構想が示されている。そのほか農業カレッジの設立を唱道した『農業教育振興論』 An Essay for Advancement of Husbandry Learning (51) が残されている。 41年のコメニウスの訪英や長期議会での教育立法は彼に負うところが大きかった。
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