日本大百科全書(ニッポニカ) 「パウロ三木」の意味・わかりやすい解説
パウロ三木
ぱうろみき
Paulo Miki
（1564ころ―1597）
日本二十六聖人中、日本人殉教者の筆頭にあげられたイエズス会イルマン（修道士）。摂津国（兵庫県東部・大阪府北部）の生まれ。父三木判太夫は阿波(あわ)国（徳島県）の有力な武将で、三好(みよし)三人衆に加わった。4、5歳のころキリスト教の洗礼を受け、1581年（天正9）安土(あづち)のセミナリオ（小神学校）の第1期生として入校、1586年8月イエズス会に入る。初め九州地方の布教に従事し、優れた説教家として異彩を放っていた。1596年（慶長1）サン・フェリペ号事件に連座して、大坂にて捕らえられた。京都に連行されて片耳を切り取られ、洛中(らくちゅう)を引き回しにされたうえ、1597年2月5日（慶長1年12月19日）長崎西坂の丘で十字架にはりつけにされた。これが日本最初のキリシタン大殉教となった二十六聖人殉教事件である。1862年（文久2）列聖された。
［宮崎賢太郎 2018年3月19日］
『キリシタン文化研究会編『キリシタン研究 第八輯』（1963・吉川弘文館）』
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