パルーダン(英語表記)Paludan, Jacob

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パルーダン」の意味・わかりやすい解説

パルーダン
Paludan, Jacob

[生]1896.2.7. コペンハーゲン
[没]1975.9.26. フレデリックスボル,ビルケレード
デンマーク小説家。真摯な問題把握と感受性の鋭さが注目され,両世界大戦間の最も重厚な小説家として重きをなした。またヨーロッパ文化のアメリカ化を危惧した保守的な評論家としても知られる。代表作『ユルゲン・スタイン』Jørgen Stein (1932~33) 。ほかに『探照灯』Søgelys (23) ,『灯台をめぐる鳥たち』 Fugle omkring Fyret (25) ,『野は熟す』 Markerne modnes (27) など。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「パルーダン」の意味・わかりやすい解説

パルーダン
ぱるーだん
Jacob Paludan
(1896―1975)

デンマークの小説家。初め社会の俗化と新しい思潮に抗する保守派批評家として活躍。のち小説に転じ真摯(しんし)な問題把握と鋭い感受性で注目され、両世界大戦間のもっとも優れた作家と目される。『サーチライト』(1922)、『灯台をめぐる小鳥』(1925)、『野は熟す』(1927)などで徐々に名声を高めるが、ことに大作『ユルゲン・スタイン』(1932~33)は現代北欧文学の最高傑作の一つと評されている。

[山室 静]

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