日本大百科全書(ニッポニカ) 「サーチライト」の意味・わかりやすい解説
サーチライト
さーちらいと
searchlight
投光器の一種。ランプに反射鏡やレンズを組み合わせて、ある限られた範囲をほぼ平行な光ビームで照明する照明器具のうち、光ビームを出射する開口が0.2メートル以上のものをいう。探照灯ともいわれ、艦船などに搭載されて遠方の海上漂流物などの探索に用いられる。また、遠方からその存在が認められるので、記念碑的な造形物に設備される場合もある。たとえば1970年(昭和45)の大阪万国博覧会では、「太陽の塔」に5キロワットキセノンランプ2基が設備され、夜空に鋭い光ビームを出射し興趣を盛り上げた。サーチライトに似たものにスポットライトがある。これは開口が0.2メートル以下で光ビームの広がりが20度を超えないものをいう。舞台やテレビスタジオの照明に使用される円形ビームは、スポットライトによるものである。
[高橋貞雄]