パンチャーヤト(読み)ぱんちゃーやと(その他表記)Panchāyat

日本大百科全書(ニッポニカ) 「パンチャーヤト」の意味・わかりやすい解説

パンチャーヤト
ぱんちゃーやと
Panchāyat

インドで古くから知られた一種自治組織。五(パンチュ)という数字から派生したものであることから、「五人委員会」などとも訳される。村落共同体カースト共同体、手工業者団体、商人団体など各種の団体は、それぞれのパンチャーヤトをもっていた。パンチャーヤトは多くの場合、集団構成員全員の参加する集会の形をとった。インド独立後は地方自治体の最末端単位がパンチャーヤトと称されるようになり、地方自治がパンチャーヤト・ラージなどと表現されている。

[小谷汪之]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パンチャーヤト」の意味・わかりやすい解説

パンチャーヤト
panchāyat

インドに古くから存在する村落,カースト,地域社会などの自治的な司法行政制度。パンチ panchともいわれ,語源的には5 (panch) 人から成っていたことが推測されるが,実際には人数は定まっていなかった。村落,カースト,地域社会などの内部で起った紛争,小犯罪などを自治的に裁き,執行して社会秩序を維持する機能を果した。

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