ひとめぐり(読み)ヒトメグリ(その他表記)The Circle

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ひとめぐり」の意味・わかりやすい解説

ひとめぐり
The Circle

イギリスの作家サマセット・モームの三幕戯曲。1919年作。1921年初演。親子三代にわたって親切で将来性のある夫を捨てて他の男と駆け落ちをするという、上流階級の女性の恋の愚行を軽妙な台詞(せりふ)で描いた風俗喜劇。愛も青春もつかのまのもの、そして人間他人の経験から学ぶことはできないという、彼のシニシズム主題である。

[瀬尾 裕]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ひとめぐり」の意味・わかりやすい解説

ひとめぐり
The Circle

イギリスの作家 S.モームの喜劇。3幕。 1921年ヘイマーケット劇場で初演。沈滞した社交界生活背景に,歳月とともに風化する愛憎問題を扱った現代における風習喜劇の代表的作品

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