日本大百科全書(ニッポニカ) 「ピュージー」の意味・わかりやすい解説
ピュージー
ぴゅーじー
Edward Bouverie Pusey
(1800―1882)
イギリス国教会(イングランド教会)の聖職者。雄弁な説教者でオックスフォード運動の指導者。同大学のヘブライ語の教授で教父学の分野でも業績がある。非国教徒が社会的に進出し、世俗権力と結合する風潮を国教会の危機と感じた学識者が『時局小冊子(トラクト)』Tracts for the Timesを刊行し始める(1833)と、彼は第18号に寄稿して運動に参加。運動の分裂(1845)後も、「使徒の継承者」の理念を大学の外に訴えて信仰復興と教会改革の運動を継続、スラム街伝道、海外宣教、女子修道院の設立などに努力した。
[川又志朗 2018年1月19日]
[参照項目] |