ピンゴ
pingo
連続的永久凍土地域において凍土中に巨大な氷が集積し,地表が隆起して形成される地形。永久凍土の表層部が数十m融解してできる窪地(サーモカルスト)に一時的に湖沼が形成され,湖沼底に形成されていた部分融解層が再凍結する過程で凍結面に向かう水分流が発生する。部分融解層が完全に凍結しきるまで氷の析出は続き,氷体上の堆積物を持ち上げ高さ数十mにも達する。水分供給が部分融解層に限られるものを閉式ピンゴと呼び,カナダのマッケンジー川デルタ,東シベリアのヤクーチアに多く分布する。外部の地下水から水分供給があるものを開式ピンゴと呼び,スバールバル島やアラスカ北部に分布する。ピンゴの形成は永久凍土の表層部の大規模融解がかかわるため,連続的永久凍土地域でピンゴが形成されはじめたのは完新世以降である。語源はイヌイット語の「盛り上がる丘」。
執筆者:福田 正巳
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
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ピンゴ
pingo
永久凍土域にみられるドーム状の丘陵地形。高さ 50m前後が普通。地下に大きな氷のレンズができ,その圧力で上部の凍結土層が上昇して生じる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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ピンゴ
永久凍土地域に形成された最高100mに達する円錐形の小山のアラスカでの名称[Porsild : 1938].
出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内のピンゴの言及
【永久凍土】より
…(2)氷楔 活動層と永久凍土との境界面から下に向かって頂点を下に,地中にくさびを打ち込んだ形の氷塊。(3)ピンゴpingo 平らな湿地帯の中にぽつんと盛り上がる小丘で,丘の内部には氷が詰まっている。高さは数mから60mくらいまである。…
【周氷河地形】より
…斜面にはソリフラクションの前面が高さ数十cmの微起伏をもって舌状にのびたソリフラクションローブsolifluction lobe,数mm以下の細粒物質と数cm大の岩片が互層をなす成層斜面堆積物が分布する。永久凍土地帯では,凍結割れ目を満たす水が凍った氷楔(ひようせつ)ice wedge,それが作る径数十mの巨大多角形土polygons,氷の薄層をもつ径数m~数十m,高さ数mの泥炭の高まりであるパルサpalsa,さらに大型で中に氷塊をもつ小丘ピンゴpingo,地表下に集積した集塊氷,それが溶けてできた浅い盆地アラスalasや融解湖などの地形が発達する。凍土現象の断面には,インボリューションinvolutionという複雑にゆがんだ,褶曲・貫入構造や,土中の礫が長軸を垂直方向に向けた礫の立ち上がりなどの,融凍攪拌現象がみられる。…
※「ピンゴ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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