フェニュグリーク(読み)ふぇにゅぐりーく(その他表記)fenugreek

翻訳|fenugreek

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フェニュグリーク」の意味・わかりやすい解説

フェニュグリーク
ふぇにゅぐりーく
fenugreek
[学] Trigonella foenum-graecum L.

マメ科(APG分類:マメ科)の一年草和名コロハ胡盧巴)という。草丈30~70センチメートル、3小葉の複葉互生。夏に白い花を開く。豆果(とうか)は長さ7センチメートルほどで、中に黄褐色で円筒形、長さ5ミリメートルの豆が数個入っている。また薬用としても腫(は)れ物に塗り、煎(せん)じ汁は婦人病に用いる。成分はアルカロイドとその分解物のトリゴネリンコリンなど。ギリシアから西アジア原産で、日本へは享保(きょうほう)年間(1716~1736)に中国から渡来したが、現在はほとんど栽培されていない。

[星川清親 2019年11月20日]

食品

種子には焦げた砂糖のような、メープルに似たほろ苦い独特の香味があり、カレー粉の主成分の一つとしてインドでよく用いられている。アメリカではチャツネや各種のブレンドスパイスにも使用されるが、もっとも重要な用途はイミテーション・メープルシロップの主成分としての使用である。

[齋藤 浩 2019年11月20日]

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