日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブク川」の意味・わかりやすい解説
ブク川(ポーランド)
ぶくがわ
Bug
ポーランド北部、中央低地を貫流する河川。ウクライナ西部の丘陵地に発し、ポーランドとウクライナおよびベラルーシの国境を北流する。北緯52度20分付近から国境を離れ、ポーランド領内を北西ないし西に流れ、首都ワルシャワ北方でナレフ川と合流し、さらにビスワ川に注ぐ。全長831キロメートル、流域面積7万3470平方キロメートル。同じ丘陵地の南斜面に発して南東流し、黒海に注ぐ同名の川と区別して西ブク川Western Bugともいう。その流路は、ビスワ川、オーデル川、バルタ川などとともに、かつて大陸氷河の前面を流れていた融氷水の流路を受け継ぐものである。ベラルーシ(白ロシア)共和国南西端の都市ブレストから下流は航行可能。
[三井嘉都夫]