大陸氷河(読み)タイリクヒョウガ

デジタル大辞泉 「大陸氷河」の意味・読み・例文・類語

たいりく‐ひょうが【大陸氷河】

氷床ひょうしょう

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精選版 日本国語大辞典 「大陸氷河」の意味・読み・例文・類語

たいりく‐ひょうが【大陸氷河】

  1. 〘 名詞 〙 谷氷河に対し、雪線がきわめて低い地域に形成される氷河。広大な地域をおおい、徐々に辺縁に向かって移動する。グリーンランド南極大陸などに存在するものは有名。内陸氷河氷床

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「大陸氷河」の意味・わかりやすい解説

大陸氷河
たいりくひょうが

5万平方キロメートル以上の広大な地域を覆って発達した氷河。氷床ともいう。現在の地球上には南極氷床(約1400万平方キロメートル)と、グリーンランド氷床(約173万平方キロメートル)とがあるが、氷期には北アメリカ大陸ローレンタイド氷床(約1億3000万平方キロメートル)、北ヨーロッパにはスカンジナビア氷床(約660万平方キロメートル)なども広がっていた。氷床の厚さは3000メートル以上にも達し、氷床の表面基盤地形とは無関係に、中央が高く平らで周りに向かい低くなる形状を呈する。氷床に覆われていた土地では、岩石が丸く削られた羊群岩ドラムリンとよばれる地形が広くみられ、氷床の末端であった所には長大な堆石(たいせき)(モレーン)地形が残されている。

[小野有五]

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百科事典マイペディア 「大陸氷河」の意味・わかりやすい解説

大陸氷河【たいりくひょうが】

大陸氷とも。大陸の広い陸面をおおって発達する氷河。現在では南極大陸,グリーンランドにみられる。第四紀の氷期においては,スカンジナビアおよび周辺や,北米の五大湖周辺から北方の地域が大規模な氷河に何回かおおわれた。地形の起伏を埋め尽くして大氷原をなし,その形から氷床,氷蓋,氷帽などと呼ばれる。中央部ではときに3000mを越す厚さを有する。内陸高所から海岸へ流動し,先端からは氷山ができることもある。大陸氷河におおわれた陸地は氷河の荷重で沈下し,部分的に海面下の高度を示す。
→関連項目氷河

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改訂新版 世界大百科事典 「大陸氷河」の意味・わかりやすい解説

大陸氷河 (たいりくひょうが)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大陸氷河」の意味・わかりやすい解説

大陸氷河
たいりくひょうが

氷床」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の大陸氷河の言及

【浸食作用】より

…氷体の存在とその動きが及ぼす浸食作用が氷食である。氷河には大別して山地氷河と氷床(大陸氷河)の二つのタイプがある。既存の河食を受けた山地の起伏に順応して着生した氷河が山地氷河で,その氷食の結果は特徴的な高山地形alpine landformを現出する。…

【氷河】より


[氷河の分類]
 氷河はそれが形成される地形に応じて大きく二つに分類される。一つは平坦で広大な大陸に形成されているもので大陸氷河continental glacierあるいは氷床ice sheetと呼ばれる。もう一つは起伏の大きい高山地帯に形成されているもので山岳氷河mountain glacierあるいは谷氷河valley glacierと呼ばれる。…

【氷床】より

…山岳氷河とは対照的に,平坦で広大な大陸を覆って形成されている氷河を指す。大陸氷河とも呼ぶ。現存するものは南極氷床とグリーンランド氷床のみであるが,氷期には,たとえば北アメリカ大陸北部にローレンタイドLaurentide氷床が,北西ヨーロッパにスカンジナビア氷床が存在していた。…

※「大陸氷河」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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