ブドウ酸(読み)ブドウさん(その他表記)racemic acid

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブドウ酸」の意味・わかりやすい解説

ブドウ酸
ブドウさん
racemic acid

ラセミ体酒石酸dl -酒石酸 dl -tartaric acidともいう。光学対掌体をなす右旋性の (R, R)-酒石酸(d -酒石酸)と左旋性の (S, S)-酒石酸(l -酒石酸)の等量混合物で,旋光性はない。マンニットを硝酸で酸化すると生成され,またブドウの果汁中に存在することがある。無水塩は無色結晶(73℃以上の熱水から再結晶)で,融点 206℃。1水塩の融点 203~204℃。カルシウムストロンチウムの定量試薬に使われる。

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化学辞典 第2版 「ブドウ酸」の解説

ブドウ酸
ブドウサン
racemic acid

DL-酒石酸に同じ.[同義異語]酒石酸の【Ⅲ】

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改訂新版 世界大百科事典 「ブドウ酸」の意味・わかりやすい解説

ブドウ(葡萄)酸 (ぶどうさん)

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百科事典マイペディア 「ブドウ酸」の意味・わかりやすい解説

ブドウ(葡萄)酸【ぶどうさん】

パラ酒石酸,ラセミ酸とも。d‐およびl‐酒石酸の等量混合物。→酒石酸

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブドウ酸」の意味・わかりやすい解説

ブドウ酸
ぶどうさん

酒石酸

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世界大百科事典(旧版)内のブドウ酸の言及

【酒石酸】より

…1769年,K.W.シェーレによってブドウ酒中からL‐酒石酸(右旋性)が発見された。1822年化学工場の経営者ケストナーPaul Kestnerは,酒石酸塩の製造の際,副生物としてラセミ酸(ブドウ酸ともいう)を得た。ブドウ酸は1819年までシュウ酸と誤認されていたが,酒石酸の異性体であることがしだいに明らかになった。…

※「ブドウ酸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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