朝日日本歴史人物事典 「ブリュネ」の解説
ブリュネ
生年:1838.1.2
フランスの軍人。慶応3(1867)年,江戸幕府がフランス陸軍教官団を招いた際,団長シャノアーヌと共に来日。幕府軍養成のかたわら薩摩軍に対抗する軍事戦略を助言した。幕府は瓦解し教官団は解体したが,維新政府軍と一戦を交えるべく榎本武揚の艦隊に投じ箱館(函館)で戦った。行動を共にしたフランス軍人は他に教官団4名と海・陸軍兵士5名。新政府はブリュネらの行動は外敵行為とフランス公使に厳重抗議し国際問題となった。箱館陥落後,本国に送還。本国では来日前から優れた画家として知られ,日本滞在中に描いた徳川慶喜のデッサンなども残している。<参考文献>洞富雄『幕末外交史の研究』,高橋邦太郎『お雇い外国人(軍事)』
(影山好一郎)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報