ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブレーメル」の意味・わかりやすい解説
ブレーメル
Bremer, Fredrika
[没]1865.12.31. ストックホルム,オールスタ
スウェーデンの女流作家。婦人解放運動の指導者。フィンランドの富裕な商人の娘に生れ,3歳のとき一家でスウェーデンに移住した。 1828年社会運動の基金づくりのため出版した短編集『日常生活点描』 Teckninger utur hvardagslivetが好評を博し,作家を志し,ベンサム,ミルの影響を受けた。 49年から2年間アメリカ各地を旅行。婦人問題とともに児童教育の機会均等化にも関心が深かった。代表作,小説『隣人たち』 Grannarna (1837) ,『家庭』 Hemmet (39) ,『兄弟姉妹』 Syskonlif (49) ,旅行記『新世界における家庭』 Hemmen i den nya världen (53~54) など。また 51~61年には,スイス,イタリア,近東を視察旅行,『旧世界の生活』 Lifvet i gamla världen (6巻,60~62) にまとめた。死後,全国の女教師が中心になり,「ブレーメル協会」が設立された。
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