勝川派(読み)カツカワハ

デジタル大辞泉 「勝川派」の意味・読み・例文・類語

かつかわ‐は〔かつかは‐〕【勝川派】

勝川春章を祖とする浮世絵の一流派。役者絵を得意とし、新画風を開いた。

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精選版 日本国語大辞典 「勝川派」の意味・読み・例文・類語

かつかわ‐はかつかは‥【勝川派】

  1. 〘 名詞 〙 勝川春章に始まる浮世絵の一流派。門下に春英、春好、春潮らがおり、写実的な役者似顔絵美人画特色を示した。

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改訂新版 世界大百科事典 「勝川派」の意味・わかりやすい解説

勝川派 (かつかわは)

江戸時代の浮世絵の一流派。源流宮川長春を祖とする宮川派に発し,長春の孫弟子勝川春章に始まる。版画では似顔絵と呼ばれる写実的な役者絵,相撲絵を得意とし,半身像の大首絵,さらには大顔絵など,対象に近接した描写形式を開発し,明和~寛政期(1764-1801)の役者絵界を風靡(ふうび)した。また肉筆画を専門とした宮川派の伝統を引き,この派の画家には肉筆画の名手が多い。勝川派の流れはさらに北斎の葛飾派へと受けつがれた。おもな所属画家に,大首役者絵に優れた作品を残した春好(1743-1812),役者絵や相撲絵に奔放な筆をふるって寛政期(1789-1801)に活躍した春英(1762-1819),春山,美人画ことに裸体画を得意とした春潮(生没年不詳),春林,春朗(後の葛飾北斎)がいる。
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