日本大百科全書(ニッポニカ) 「プーズー」の意味・わかりやすい解説
プーズー
ぷーずー
pudu
哺乳(ほにゅう)綱偶蹄(ぐうてい)目シカ科マザマジカ属プーズー亜属に含まれる動物の総称。アメリカ産のシカとしては最小で、頭部は寸詰まりの感じがあり、頸(けい)部も短く、背は弓状に湾曲し、全体に丸い感じがする。耳は厚く毛で覆われ卵形。短い角(つの)をもつが、前頭部の毛に隠れて目につきにくい。オナシプーズーMazama (Pudu) mephistophelesと、プーズーM. (P.) puduの2種がある。オナシプーズーはアンデス北部の高地の深い森にすみ、尾がない。肩高35センチメートルぐらいで、毛色は赤褐色。頭部と足は黒っぽい。プーズーはチリ、アルゼンチンなどの森にすみ、肩高30~35センチメートル、体重6~10キログラム、短い尾がある。毛色は、夏は暗赤褐色で、冬は灰褐色。腹部や足は淡い。
[増井光子]