プードル(読み)ぷーどる(英語表記)poodle

翻訳|poodle

日本大百科全書(ニッポニカ) 「プードル」の意味・わかりやすい解説

プードル
ぷーどる
poodle

哺乳(ほにゅう)綱食肉目イヌ科の動物。家畜イヌの1グループで、フランス、中部ヨーロッパを原産とする、しゃれた感じの犬種群である。体格により、大形のスタンダードプードル、小形のミニチュアプードル、さらに小形の愛玩(あいがん)犬グループに含まれるトイプードルの3種に分けられる。体つき鬐甲(きこう)が高く、背は短く、腰はよく引き締まっている。四肢はほっそりとしてまっすぐによく伸び、足先は丸く締まっている。頸(けい)部は長く、頭を高く掲げている。口吻(こうふん)もよく締まり、口唇の垂れはない。被毛はわりに堅めの毛質で、巻いたり縮れたり、縄状によれたりしている。この特有の毛質のため、室内飼育しても抜け毛で悩まされることはあまりないといわれる。毛色は黒、白、青灰色、アプリコット(あんず色)、シルバーなどと多いが、1色のものが好まれる。

 プードルの特徴の一つは、その豊富な被毛を刈り込んで、ヘアスタイルをつくることにある。トリミングには、子イヌに施すパピークリップ(顔、足、尾の基部を短く刈り込む)のほか、成犬に施すショートリミングがある。トリミングにはいくつかのスタイルがあるが、基本型は、胸部から頭頸部にかけてあたかもライオンたてがみのように厚く被毛を残し、尾先や腰に丸い房を、肢(あし)には腕輪状の輪をつくるように刈り込むものである。

 大きさは、愛玩犬グループのトイ体高28センチメートル以下、非猟犬グループに入るミニチュアは28~38センチメートル、スタンダードは38センチメートル以上。プードルといえばすぐ愛玩犬を想像するが、スタンダードは中形犬ほどの大きさがある。日本でもっとも人気があるのはトイで、スタンダードは数が少ない。

増井光子


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プードル」の意味・わかりやすい解説

プードル
poodle

イヌの1品種。祖先鳥猟犬で,原産国はドイツ説とフランス説があるが不明。長毛種で,古くから被毛を刈込む習慣がある。体高により,大型のスタンダード (38cm以上) ,中型のミニチュア (25.5~38cm) ,小型のトイ (25.5cm以下) の3つのタイプがあり,体重はそれぞれ約 22kg,12kg,7kg。大型は家庭犬,中・小型は愛玩犬とされている。毛色は白,黒,青,銀,褐色などの単色。

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