ベルブンコシュ

百科事典マイペディア 「ベルブンコシュ」の意味・わかりやすい解説

ベルブンコシュ

ハンガリー大衆音楽。1780年代から1830年ころに大流行し,その影響国境を越えて広い地域に及んだ。新兵募集(ベルブバーラーシュverbuvalas)の集会で踊られた舞曲イメージを借りてはいるが,音楽的にはマジャール的とは言い難い雑多な要素が複合したものであることが多い。新兵募集の集会で踊られた踊りルーツをもつ民俗舞踊は,ベルブンクverbunkと呼ばれる。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のベルブンコシュの言及

【ジプシー音楽】より

…このジプシー音楽家を有名にしたのは,18世紀の終りから19世紀の初めにかけてヨーロッパの大衆音楽をリードした,バイオリンなどの弦楽器と民族楽器ツィンバロムのアンサンブル,いわゆるジプシー楽団の活躍であった。この楽団は当時流行していた大衆音楽はどんなものでも演奏したが,その緩急自在,きわめて情熱的・即興的な演奏のスタイルと主要なレパートリーであったハンガリーの民衆音楽ベルブンコシュverbunkos(新兵募集の行進音楽に由来する)は芸術音楽にも影響を与え,リストやブラームスのハンガリーをタイトルにうたった作品の素材となっている。都会のジプシーの音楽がもっぱら器楽の音楽であるのとは対照的に,いなかのジプシーの音楽は声楽が中心である。…

※「ベルブンコシュ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android