現代外国人名録2016 「ペルベズムシャラフ」の解説
ペルベズ ムシャラフ
Pervez Musharraf
- 職業・肩書
- 政治家,軍人 元パキスタン大統領,元パキスタン国軍総参謀長
- 国籍
- パキスタン
- 生年月日
- 1943年8月11日
- 出生地
- インド・デリー
- 学歴
- パキスタン陸軍士官学校卒,英国王立国防大学〔1991年〕卒
- 経歴
- パキスタンの分離・独立後の1947年、両親とカラチに移住。’49〜56年トルコに在住。パキスタン陸軍士官学校卒業後、’64年陸軍に入隊。’65年第二次印パ戦争に参加して功績をあげ、“戦闘のプロ”と称される。’71年第三次印パ戦争では特別部隊の司令官として従軍。歩兵旅団長、陸軍作戦本部長などを経て、’95年パンジャブ州マングラの地区司令官。この間、’91年中将昇進。シャリフ首相に評価され、’98年10月軍内序列を飛び越えて陸軍参謀長に抜擢される。のち大将に昇進し、’99年4月三軍の総参謀長も兼任。同年5月のカシミール紛争で親パキスタン武装勢力の電撃的なインド側支配地域侵入作戦を立案した中心人物だが、シャリフ首相が同年7月武装勢力の撤退を決めたことで亀裂が決定的となり、10月シャリフ首相により陸軍参謀長を解任された直後にクーデターを指揮し、最高行政官(首相に相当)に就任。2001年6月タラル大統領を解任し、暫定憲法命令に基づき自ら大統領となる。軍事クーデター以降休止していた下院と州議会を正式に解散した。10月国軍総参謀長退任。2002年4月の国民投票で5年続投承認。10月民政復帰へ向け最高行政官の地位放棄を表明。11月国会を招集して、改めて大統領就任を宣誓。2007年10月大統領選に立候補するが、陸軍参謀長との兼務が公職兼任者の大統領立候補を禁じた憲法に違反するとして対立候補が最高裁に提訴。同月圧倒的な支持を得て当選を果たしたが、11月政権に批判的な立場を取る最高裁が当選無効の判断を下す前に非常事態を宣言して憲法を停止し、最高裁長官を解任、同月当選を確定させた。同月陸軍参謀長を辞任して文民大統領となり、非常事態宣言も解除。2008年2月の総選挙で与党が大敗。3月に発足した反大統領派の連立内閣を支える人民党など4党による弾劾圧力が強まり、8月大統領を辞任。2013年3月国外亡命から帰国し、4月反逆罪で逮捕される。2014年3月起訴。英語の他、トルコ語に堪能。
出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報