ペルー国家再建政府(読み)ペルーこっかさいけんせいふ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ペルー国家再建政府」の意味・わかりやすい解説

ペルー国家再建政府
ペルーこっかさいけんせいふ

1992年4月5日のいわゆるアウトゴルペで,憲法の停止と議会を解散したのち,フジモリ大統領が樹立した臨時政府。発足直後から国内外で政府の非民主性が指摘されたが,こうした強行策を断行した背景には,従来からの寡頭支配層が大勢を占める議会や裁判所の機能を放置したままでは,民主主義的手続きで変革をはかり,真の意味での民主主義を達成することは不可能であるとするフジモリ大統領の考えがあった。このことから,被支配層を中心に国民の大半 (世論調査では約 80%) が国家再建政府を支持したほか,周辺諸国や国際機関なども民主主義への早期復帰を求めながらも制裁については見送り,事実上この措置黙認ないしは支持した。

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