ポストイナ(読み)ぽすといな(その他表記)Postojna

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ポストイナ」の意味・わかりやすい解説

ポストイナ
ぽすといな
Postojna

スロベニア共和国南西部の町。イタリア語名ポストゥミアPostumia、ドイツ語名アデルスベルクAdelsberg。人口1万4559(2002国勢調査速報値)。周囲は中生代の石灰岩からなり、カルスト研究所がある。近くにはヨーロッパ随一のポストイナ鍾乳洞(しょうにゅうどう)があり、観光客でにぎわう。これは1213年の文献に初出し、1818年から公開され、72年には狭軌鉄道が一部に通じた。全長22キロメートル、うち4キロメートルが現在では電車見学可能で、さらに1.7キロメートルを徒歩で探索できる。ライトアップされた石筍(せきじゅん)や鍾乳石、1万人を収容できるコンサートホールなどが幻想的な世界を醸し出す。天然記念物のホライモリProteus anguinusが洞内の地下河川に生息している。

田村 律]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ポストイナ」の意味・わかりやすい解説

ポストイナ
Postojna

イタリア語ではポストゥミア Postumia,ドイツ語ではアーデルスベルク Adelsberg。スロベニアのリュブリャナ南西方の町。 1947年イタリアから旧ユーゴスラビアに帰属し,91年スロベニア領。付近にはヨーロッパ最大といわれる有名な大鍾乳洞がある。全長 22kmに及ぶ地下殿堂は,屋根のない小さな電車で一部を見ることができる。白色,盲目で体長 30cmに達するホライモリ (オルム) が地下水中に生息している。人口2万 72 (1991推計) 。

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