まちづくり三法改正(読み)まちづくりさんぽうかいせい/まちづくり3ぽうかいせい

知恵蔵 「まちづくり三法改正」の解説

まちづくり三法改正

店舗面積が1000平方メートルを超える大型店の出店に伴う交通渋滞騒音、廃棄物処理など社会的側面を規制する大規模小売店舗立地法(大店立地法、2000年施行)、中心市街地の整備と活性化を目的とする中心市街地活性化法(1998年施行)、利用用途を特定していない区域市町村が独自に特定用途制限地域を決められるという改正都市計画法(2001年施行)は、それまで大型店の出店を規制してきた大規模小売店舗法に代わって、まちづくり三法として制定された。しかし、地域一体的な街づくりを目的としていたものの、中心商店街の空洞化にみられるように、必ずしも有効に機能していないという指摘がなされてきた。そこで05年に、大型店が配慮すべき指針改定と深夜営業への配慮や大型店の社会的責任などを求める大店立地法の改正、06年には中心市街地活性化本部の創設と中心市街地活性推進協議会の法制化を骨子とする中心市街地活性化法の改正、延べ床面積1万平方メートルを超える大規模集客施設の立地を商業・近隣商業・準工業地域に制限する都市計画法の改正がなされた(施行は07年秋予定)。これにより大型店の郊外出店が困難になるという批判もなされている。

(懸田豊 青山学院大学教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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