日本大百科全書(ニッポニカ) 「マルシュナー」の意味・わかりやすい解説
マルシュナー
まるしゅなー
Heinrich Marschner
(1795―1861)
ドイツの作曲家。ウェーバーとワーグナーを結ぶドイツ・ロマン主義オペラ史の重要な存在。ツィッタウで生まれる。ライプツィヒ大学法科に進むが、同地のトマス・カントルだったシヒトのもとで作曲を学び、1816年プレスブルク(現ブラチスラバ)で音楽教師として出発、同地で作曲したオペラの成功により21年ドレスデンに進出、24年には同地の歌劇場音楽監督となる。27年ライプツィヒ市立劇場指揮者となり、そこで代表作のオペラ『聖堂騎士とユダヤ女』(1829)が生まれた。31年以後はハノーバー宮廷楽長として活躍、同地で没した。
[樋口隆一]