ミドリ十字(読み)ミドリじゅうじ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミドリ十字」の意味・わかりやすい解説

ミドリ十字
ミドリじゅうじ

医薬品メーカー。 1950年日本ブラッド・バンクとして設立。アメリカの大量輸血方式の普及に伴い,血液銀行として発足した。 64年ミドリ十字に社名改称,この頃から経営多角化をすすめ,一般医薬品部門にも進出する。血液製剤の大手メーカーとしてプラスマ製剤,免疫抗体製剤,輸液製剤,凝固・線溶療法剤などを製造,販売していた。薬害エイズ事件では被告企業としてその責任を問われ,96年の和解成立後も,和解金の負担と不買運動などで業績悪化,98年吉富製薬吸収合併される形で 40年の歴史に幕を下ろした。

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百科事典マイペディア 「ミドリ十字」の意味・わかりやすい解説

ミドリ十字[株]【ミドリじゅうじ】

血液製剤メーカー。1950年日本ブラッド・バンクとして設立。1964年ミドリ十字に改称。日米欧3拠点で積極的な海外事業を展開。グループ全体で,血液製剤の世界シェア45%を占めた。しかし1996年薬害エイズ事件で歴代3社長が逮捕。全国各地の医療機関で不買運動が起こり,業績が急激に悪化。1998年4月,吉富製薬に吸収合併された。

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