みなみのうお座(読み)みなみのうおざ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「みなみのうお座」の意味・わかりやすい解説

みなみのうお座
みなみのうおざ / 南魚座

秋の宵の南の空低く見える星座。秋の夜空なかではたった一つの1等星フォーマルハウトが輝いているので比較的目につきやすいが、魚の姿全体は他の星が暗いのでとらえにくい。フォーマルハウトとは魚の口の意味の名で、みずがめ座から流れ落ちる水を受け止める位置にある。中国名は「北落師門」で、長安(現、西安(せいあん))の城の北門にちなんでいるというが、その門の存在ははっきりしていない。ギリシア神話では、怪物ティフォンに襲われた愛と美の女神アフロディテビーナス)が、魚の姿に化身して逃げたときの姿だとされている。

[藤井 旭]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「みなみのうお座」の意味・わかりやすい解説

みなみのうお座
みなみのうおざ
Piscis Austrinus

南の魚座10月の宵に南中する南天星座。概略位置は赤経 22時,赤緯-32°。α星フォーマルハウトは最輝星の一つである。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android