デジタル大辞泉 「ミニマリズム」の意味・読み・例文・類語 ミニマリズム(minimalism) 1 「ミニマルアート」に同じ。2 1980年代米国の文学の一傾向。日常生活を抑えた筆致で淡々と描いた短編が多い。3 余分な飾りを完全に取ったシンプルな機能に徹したシルエットを特徴とするファッション。また、そういう考え方。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
知恵蔵 「ミニマリズム」の解説 ミニマリズム 1960年代の米国で影響力をもった、形態や色彩を最小限度までに突き詰めようとした一連の態度。その絵画や彫刻作品は、ミニマルアートと呼ばれる。米国国旗を作品化したジャスパー・ジョーンズなどの影響を受けたフランク・ステラは58年、黒いエナメル塗料でストライプを描いただけの「黒の絵画」を発表。批評家に「芸術のための芸術」と呼ばれた。芸術が芸術でなくなる極限の均衡に成立する表現として65年、美学者のリチャード・ウォルハイムが「ミニマルアート」という名称を用いたが、まとまった運動ではなかった。絵画から表現する意味が退けられ、物質として提示される傾向は彫刻においてより明確化され、箱状の物体を並置する、ドナルド・ジャッドなどが現れた。また、国際的にはフランスで絵画の物質性を露呈させようとしたシュポール/シュルファス(支持体/表面)、イタリアで日用品などを使ったアルテ・ポーベラ(貧しい芸術)、日本の「もの派」などにも影響を与えた。 (山盛英司 朝日新聞記者 / 2007年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミニマリズム」の意味・わかりやすい解説 ミニマリズムminimalism 完成度を追求するために装飾的趣向を凝らすのではなく,それらを必要最小限まで省略する表現スタイル。 1960年代に音楽・美術の分野で生まれ,ファッションにも導入された。ポスト・モダンと相反する概念。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報