ミヤマキケマン(読み)みやまきけまん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミヤマキケマン」の意味・わかりやすい解説

ミヤマキケマン
みやまきけまん / 深山黄華鬘
[学] Corydalis pallida (Thunb.) Pers. var. tenuis Yatabe

ケシ科(APG分類:ケシ科)キケマン属の越年草。キケマンによく似るが、葉はより細く裂け、果実はやや曲がって数珠(じゅず)状にくびれるので区別できる。山地平地の林内に生え、近畿地方以東の本州に分布する。中部地方以西の本州から九州に産するものは全体に小形で、変種フウロケマンとして区別される。

[寺林 進 2020年2月17日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミヤマキケマン」の意味・わかりやすい解説

ミヤマキケマン(深山黄華鬘)
ミヤマキケマン
Corydalis pallida

ケシ科の越年草で,近畿地方より東の本州の山地のやや湿ったところに生える。全体に小型で多汁質,やや悪臭があり,茎は叢生して斜上し,高さ 50cmぐらいになる。葉は薄く粉白色を帯びて2回羽状に細裂する。春に,黄色のやや大型の花を枝先に総状につける。花冠一方に大きく口唇状に開き,他方はふくれた嘴状の距となる。

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