デジタル大辞泉 「ミューオン触媒核融合」の意味・読み・例文・類語 ミューオンしょくばい‐かくゆうごう〔‐カクユウガフ〕【ミューオン触媒核融合】 《「ミュオン触媒核融合」とも》ミュー粒子(ミューオン)を利用した核融合反応。低温核融合の一つ。加速器で発生させたミュー粒子を重水素や三重水素の分子にあてると、水素原子の周りを回る電子が負の電荷をもつミュー粒子に置き換わったミューオン水素分子ができる。ミュー粒子は電子の約200倍の質量があるため、荷電粒子の軌道半径が小さくなり、結果として、2つの原子核が接近し、核融合反応が起こりやすくなる。反応後、ミュー粒子は放出され、他の水素原子と結合し、次々と核融合反応を起こす。この反応は実験的に確認されているが、実用化には至っていない。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例