ミー散乱(読み)ミーサンラン

デジタル大辞泉 「ミー散乱」の意味・読み・例文・類語

ミー‐さんらん【ミー散乱】

光の波長と同程度の大きさの微粒子による光の散乱。雲や湯気が白く見えるのは、それらを構成する微細な氷晶または水滴の大きさが、可視光線の波長と同程度なため、可視光全体が等しく散乱されることによる。ドイツの物理学者グスタフ=ミー発見。→レイリー散乱

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

最新 地学事典 「ミー散乱」の解説

ミーさんらん
ミー散乱

Mie scattering

任意の大きさの均質な球形粒子による光(電磁波)の散乱。粒子の大きさが波長よりも小さくなるとレーリー散乱に近づいていく。ミー散乱は光の波長と粒子の大きさが近い場合,レーリー散乱と比べて散乱強度の波長依存性が小さくなる。このため,可視波長帯(約380~750nm)において,もや(直径100nmから数µmの大気エアロゾルの集合)や雲(数~数10µmの雲粒の集合)は白く見える。粒子の大気濃度が特に高い場合は多重散乱の効果が顕著になる。濃霧で車のヘッドライトが機能しないのはそのためである。

執筆者:

参照項目:レーリー散乱

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

百科事典マイペディア 「ミー散乱」の意味・わかりやすい解説

ミー散乱【ミーさんらん】

球形粒子による電磁波の散乱のこと。電磁波の波長に比べて粒子の粒径が小さいときはレーリー散乱と呼ぶ。ミー散乱はレーリー散乱を通常含む。気象レーダーで用いられる波長5cm付近の電磁波に対して,雨粒はふつうレーリー散乱される。
→関連項目レーリー散乱

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のミー散乱の言及

【空】より

…気象学的には人の目に見える範囲を空とよぶ。
[空の形]
 われわれは空を地平面で区切られた半球だと思っているが,実は押しつぶした丸天井または鏡餅のように,いくらか扁平に知覚しているらしい。人間が地平線から高度45度と思う所を高度計で測ってみると,35度ぐらいしかない。また太陽や月が地平線に近いときには特に大きく見えることから,人は天空を市女笠(いちめがさ)のような形に知覚していると主張する心理学者もある。…

【光散乱】より

… 光散乱は,また波長変化を伴わない散乱と伴う散乱に分けられ,前者を弾性散乱,後者を非弾性散乱と呼ぶ。弾性散乱には,レーリー散乱とミー散乱がある。光の波長に比べて非常に小さい粒子に光を照射すると,粒子は照射光の振動数と同一の振動数で振動する電気的双極子となる。…

※「ミー散乱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

冬に 4日間暖かい日が続くと 3日間寒い日が続き,また暖かい日が訪れるというように,7日の周期で寒暖が繰り返されることをいう。朝鮮半島や中国北東部の冬に典型的な気象現象で,日本でもみられる。冬のシベリ...

三寒四温の用語解説を読む