ムハンマド・ビン・トゥグルク(その他表記)Muhammad bin Tughluq

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ムハンマド・ビン・トゥグルク
Muhammad bin Tughluq

[生]1290頃
[没]1351
インド,デリー・サルタナットトゥグルク朝第2代の王 (在位 1325~51) 。トゥグルク朝の最盛期を実現した王であるが,特異な性格で有名。 1327年には都を北のデリーから,1000km以上離れた南のデオギリの地に移し,ダウラターバードと改名した。このとき,多くの人々が移住途上に倒れたと伝えられる。この遷都はうまくいかず,7年後には再びデリーに戻った。治世後半には,通貨改革の失敗などもあり,国内は乱れた。彼の宮廷には有名な旅行家イブン・バットゥータが滞在し,その旅行記にはムハンマドとその王国に関する多くの記述が含まれている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android