メシチレン(その他表記)mesitylene

改訂新版 世界大百科事典 「メシチレン」の意味・わかりやすい解説

メシチレン
mesitylene


芳香族炭化水素の一つ。1,3,5-トリメチルベンゼンともいう。特有臭のある無色液体で,融点-44.72℃,沸点164.72℃。アルコールエーテルに易溶,水に難溶。コールタールや原油中に存在する。アセトン3分子を硫酸を用いて脱水縮合してつくられる。脂肪族化合物(アセトン)から生成する芳香族化合物(メシチレン)であるところから,ギリシア語のmesitēs(媒介者)にちなんで命名された。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 村井 真二

化学辞典 第2版 「メシチレン」の解説

メシチレン
メシチレン
mesitylene

1,3,5-trimethylbenzene.C9H12(120.19).コールタール中に少量存在する.合成的には,キシレンメチル化または不均化するか,アセトンを濃硫酸で脱水縮合させると得られる.液体.融点-44.8 ℃,沸点165 ℃.0.8611.1.4968.アルコール類やエーテルとまざる.溶剤として,あるいは染料顔料医薬品などの合成原料として用いられる.[CAS 108-67-8]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メシチレン」の意味・わかりやすい解説

メシチレン
mesitylene

化学式 C9H12 。特異臭ある液体。沸点 165℃。水にほとんど不溶,アルコール,その他有機溶媒と混り合う。アセトンを濃硫酸で脱水縮合させて得られる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android