メデア(その他表記)Médéa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メデア」の意味・わかりやすい解説

メデア
Médéa

アルジェリア北部,同名県の県都。首都アルジェ南西 60km,テルアトラス (アトラステリエン) 山脈とカビリア地方を分ける標高 900mの高地にあり,アルジェとサハラ地方を結ぶ交通路と,東西にシェリフ平野とイセル平野を結ぶ交通路の交差する要衝として,戦略的重要性が高い。ローマ時代から軍事基地がおかれ,10世紀にベルベルのジール朝の強大な王ユースフ・ブルッギーン・イブン・ジーリーによって再建,14世紀にはオスマン帝国の太守の居城が定められた。 1835年アブドゥル・カーディルがここでフランス軍に激しく抵抗したが,40年フランス軍によって占領された。ブドウ栽培など周辺の豊かな農業地域の集散地。プラスチック工業があり,手工業も盛ん。人口8万 5195 (1987推計) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル大辞泉プラス 「メデア」の解説

メデア

イタリア出身の作曲家ルイジ・ケルビーニフランス語またはイタリア語による全3幕のオペラ(1797)。原題《Médée》。エウリピデスギリシャ悲劇メデイア』に基づく作品。ケルビーニの代表作一つとして知られる。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のメデアの言及

【アルゴナウティカ】より

…また,オルフェウス作として伝存するものもある。ウァレリウス・フラックスの叙事詩はアポロニオスを基にしているが,ヤーソン(イアソン)はよりりりしい英雄として,メデア(メデイア)はさらに清純な乙女として描かれている点に特徴がある。アルゴナウタイ伝説【高橋 通男】。…

【ローマ演劇】より

…ローマの悲劇でわれわれが今日読むことができるのは,ネロ帝治政下のセネカの作品だけである。彼の残した9編の悲劇はすべて〈クレピダタ劇〉で,《アガメムノンAgamemnon》《ファエドラPhaedra》《メデアMedea》などが有名である。現存する唯一の〈プラエテクスタ劇〉である《オクタウィアOctavia》はセネカ作と伝えられるが,偽作であることがほぼ確実な作品である。…

※「メデア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android