モスコス(読み)もすこす(英語表記)Moschos

日本大百科全書(ニッポニカ) 「モスコス」の意味・わかりやすい解説

モスコス
もすこす
Moschos

生没年不詳。古代ギリシアの牧歌詩人。紀元前2世紀の人。シチリア島のシラクサ出身。代表作『エウロパ』は、雄牛に姿を変えたゼウスが美女エウロパ(エウロペ)を誘惑し、彼女を背に海を越える神話を取り上げた優美な作品である。さらに、女神アフロディテが息子のエロスを探す『逃げ出したエロス』、ヘラクレスの妻メガラが姑(しゅうとめ)のアルクメネとともに英雄の運命について嘆く『メガラ』などがある。彼の作品の特色は技巧的な構成や華麗な詩句にみられる。

[岡 道男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モスコス」の意味・わかりやすい解説

モスコス
Moschos

前 150年頃活躍のギリシアの牧歌詩人。シラクサ出身。エピグラム数編と小叙事詩『エウロペ』 Eurōpēが現存

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