日本大百科全書(ニッポニカ) 「モントリオール銀行」の意味・わかりやすい解説
モントリオール銀行
もんとりおーるぎんこう
Bank of Montreal
1817年に設立されたカナダでもっとも古い銀行。カナダ全土にわたって業務を展開している。カナダ国内の金融の規制緩和に対応してモントリオール銀行はアメリカ系の投資銀行であるネスビット・トムソンNesbitt Thomsonを1987年に買収して完全子会社化。さらに1994年にはカナダの大手証券会社バーンズ・フライBurns Fryを買収して、証券会社としてはカナダ最大規模のネスビット・バーンズNesbitt Burns Corp.を誕生させた。この子会社を通じて仲介、引受、投資顧問サービスを積極的に展開している。1997年5月にはアメリカにあるハリス・バンコープHarris Bankcorp, Inc.(1983年買収)とモントリオール銀行は北アメリカを対象にした新しい資産管理会社を設立し、カナダおよびアメリカにおいてミューチュアル・ファンド業務(小口資金を株式や債権に分散投資するオープン型の投信)と資産管理業務を行っている。モントリオール銀行は、カナダ全州と世界数か国で1100以上の支店網(2006)をもち、とくにアメリカ国内での業務展開が重点的に行われている。2008年の総資産額は4515億カナダドル、売上高は216億カナダドル、利益額は22億7000万カナダドル。従業員数は3万6000人(2008)。
[芦澤成光]