ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヤシ科」の意味・わかりやすい解説 ヤシ科ヤシかPalmae 単子葉植物ヤシ目の1科。新旧両大陸の熱帯,亜熱帯に広く分布するいわゆる汎熱帯植物で,200余属約 2500種がある。科にほぼ共通する形態として,主幹の頂端に集ってつく壮大な葉が放射状に展開し,傘のような独特な景観を呈する。ココヤシ (古々椰子),ダイオウヤシ (大王椰子)などが代表的な例で,主幹の高さは 10~30mに達する。葉は羽状に細裂するココヤシ型のものと,ワシントンヤシやシュロにみられる扇状裂のものがある。また,トウの類では茎がつる状で,長さ 100mにも伸長する。花は小型で多数つき,花被片は外・内輪に3枚ずつ計6枚。おしべも6本で2輪につく。めしべの子房は3枚の心皮でできていて1室または3室からなる。果実は液果または核果となり,ココヤシの核果では長径 50cmにも達する。 (→ヤシ ) 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by