ヤズイコフ(読み)やずいこふ(その他表記)Николай Михайлович Языков/Nikolay Mihaylovich Yazïkov

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヤズイコフ」の意味・わかりやすい解説

ヤズイコフ
やずいこふ
Николай Михайлович Языков/Nikolay Mihaylovich Yazïkov
(1803―1846)

ロシア詩人。地主貴族の出。デルプト大学哲学部に学ぶ。文壇への登場は1819年。詩人としての活動は二期に分かれる。20年代のデルプト期は「喜びと酔い」の時代で自由、酒宴友情、恋を賛美する作品が多い。第二期の30年代以降は、29年の重病を経て「酒場から教会への道」をたどり、モスクワで知ったスラブ主義者影響をとどめる平凡な作品が目だつが、詩想が高揚したときには頌詩(しょうし)風の最上の作品『地震』(1844)ほかを書いた。代表作の『ミューズ』(1829)、『祈り』(1835)には、大胆で新しい用語法、巧みな構成、響きのよさなどの特徴がみられる。

島田 陽]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヤズイコフ」の意味・わかりやすい解説

ヤズイコフ
Yazykov, Nikolai Mikhailovich

[生]1803.3.16. シンビルスク
[没]1847.1.7. モスクワ
ロシアの詩人。 A.プーシキンの影響のもとパトスに満ちた詩を書いたが,晩年にはスラブ派的傾向を深めた。代表作『プーシキンの乳母へ』K nyane A. S. Pushkina (1827) 。

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