デジタル大辞泉 「やぞ」の意味・読み・例文・類語 や‐ぞ [連語]《係助詞「や」+係助詞「ぞ」》文末で、推量の助動詞「む」「らむ」「けむ」などに付く。強い疑問や反語の意を表す。…(だろう)か。…だろうか(いや、そうではない)。「年にありて一夜妹いもに逢ふ彦星も我に勝りて思ふらむ―」〈拾遺・秋〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「やぞ」の意味・読み・例文・類語 や‐ぞ ( 係助詞「や」「ぞ」の重なったもの ) 文末で推量の助動詞「む」「らむ」「けむ」などを受ける。① 疑問・詠嘆を表わす。[初出の実例]「はかなくて同じ心になりにしを思ふがごとは思ふらんやぞ〈中務〉」(出典:後撰和歌集(951‐953頃)恋一・五九四)② 反語を表わす。[初出の実例]「宿見れば蓬の門も鎖しながら荒るべきものと思ひけむやぞ」(出典:蜻蛉日記(974頃)中) や‐ぞ ( 断定の助動詞「や」に終助詞「ぞ」の付いたもの ) 上方で使われ、文末で形容詞の終止形および体言を受け、指示・強調する。[初出の実例]「釜の下の灰まで自分のもん思たら大間違ひやぞ」(出典:夫婦善哉(1940)〈織田作之助〉) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例