日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヤマビワソウ」の意味・わかりやすい解説
ヤマビワソウ
やまびわそう / 山枇杷草
[学] Rhynchotechum discolor (Maxim.) B.L.Burtt
イワタバコ科(APG分類:イワタバコ科)の常緑低木。茎は高さ30~50センチメートル。葉は茎の上部に集まって互生し、倒披針(とうひしん)形である。8~10月、葉腋(ようえき)に集散花序をつくり、白色の小さな5弁花を開く。亜熱帯の林内に生え、沖縄県、および台湾に分布する。変種のタマザキヤマビワソウは花は頭状につき、小花柄はない。九州の大隅(おおすみ)半島以南から沖縄県に分布する。
ヤマビワソウ属は果実は液果で、完全雄しべは4本ある。世界に約12種、日本に本種のみ分布する。
[高橋秀男 2021年7月16日]