イワタバコ科(読み)いわたばこか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「イワタバコ科」の意味・わかりやすい解説

イワタバコ科
いわたばこか
[学] Gesneriaceae

子葉植物、合弁花類。草または低木、まれに高木となる。花は両性、普通は左右相称、花冠は一般に唇形である。雄しべは2または4本。子房は1室で多数の胚珠(はいしゅ)がある。果実は蒴果(さくか)で多数の小さな種子をもつ。世界に約120属2000種がおもに熱帯から亜熱帯にかけて分布し、子房上位イワタバコ亜科、子房中位のオオイワギリソウ亜科に分けられる。日本産は7属7種あり、すべて前亜科に属する。観賞用にセントポーリアグロキシニアなどが室内や温室で栽培される。

[高橋秀男 2021年7月16日]

 APG分類でもイワタバコ科とされる。この分類による2018年のデータでは世界に150属約3200種あり、日本には8属9種が自生する。

[編集部 2021年7月16日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イワタバコ科」の意味・わかりやすい解説

イワタバコ科
イワタバコか
Gesneriaceae

双子葉植物シソ目の1科。新旧両大陸のおもに熱帯,亜熱帯に 120属約 2000種があり,大部分は草本である。まれに低木,つる性のものや樹上着生植物となるものもある。葉は通常は互生し,全縁の単葉,ときに厚質のものや羽状に裂ける例もある。観賞用として有名なストレプトカーパス属 Streptocarpusでは,子葉の1枚が普通葉のような形で展開し,成体となっても唯一の葉となっている。花は単生または花序をなし,大きな管状または漏斗状花冠があって,多くは左右相称である。花冠は5裂し,上下二唇形,2または4本のおしべがある。イワタバコ属 Conandron園芸植物のグロキシニア属 Sinningiaなどがある。

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