ヤマホロシ(読み)やまほろし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヤマホロシ」の意味・わかりやすい解説

ヤマホロシ
やまほろし / 山
[学] Solanum japonense Nakai

ナス科(APG分類:ナス科)の多年生つる草。茎は毛がない。葉は互生し、卵状披針(ひしん)形で全縁、または1、2対の裂片がある。7~10月、節間の中途に花序をつくり、淡紫色花を下向きに開く。花冠は深く5裂し、裂片は反り返る。果実球形で、赤く熟す。丘陵から山地の林縁や野原に生え、北海道から九州、および朝鮮半島、中国に分布する。葉に波状の鋸歯(きょし)があり、果実が楕円(だえん)形の変種をタカオホロシという。名のホロシは、赤い果実を皮膚にできる疿子(ほろし)(小さな発疹)に見立てたものである。

[高橋秀男 2021年7月16日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のヤマホロシの言及

【ヒヨドリジョウゴ】より

…全草薬用となり,下熱・解毒剤として用いられる。つる性の近似種ヤマホロシS.japonense Nakaiは茎に毛がなく,花は紫色である。低山地の林縁に生え,日本全土に分布する。…

※「ヤマホロシ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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