ゆるキャラ(読み)ゆるきゃら

知恵蔵の解説

ゆるキャラ

「ゆるいキャラクター」の略。地方自治体や町おこしイベントなどのご当地マスコットキャラクターを指すことが多い。緊張感が無く、のんびりとした雰囲気を漂わせていることからこう呼ばれるが、それが「かわいい、癒される」と人気を呼び、ブームを巻き起こしている。彦根市の「ひこにゃん」、奈良県の「せんとくん」などが有名。その他、北海道の「夕張夫妻」、長崎県の「佐世保バーガーボーイ」など、自治体や地方団体の独自のセンスが光っているのが特徴だ。
ご当地キャラクターは以前から存在しており、地方の各種イベントなどに用いられていたが、それらが「ゆるキャラ」として全国の注目を浴びるきっかけとなったのは、2010年に奈良県で開催される「平城遷都1300年祭」のマスコットキャラクターをめぐる騒動。奈良県は08年、このイベントの公式キャラクターとして、鹿の角をたくわえた童子のような「せんとくん」を発表。しかし一部の県民から「気持ち悪い」との声が上がり、仏教界からも「仏を侮辱している」との批判がわき上がった。その後、奈良県のクリエーター集団が「まんとくん」、仏教団体が「なーむくん」というキャラクターを次々と考案し、ゆるキャラ戦争のような様相を呈したことで世間の話題をさらった。
ゆるキャラの集客力は芸能人並みで、イベントへの観客動員やPRなどに絶大な効果を上げている。オリジナルグッズをはじめ、テーマソング、書籍などを発売するキャラクターも出始めた他、09年3月には「ゆるキャラ音頭(歌・橋幸夫)」もリリースされるなど、ブームは過熱の一途をたどっている。また08年10月には「ゆるキャラまつりin彦根~キグるミさみっと2008」が開催されており、全国から46体のゆるキャラが集結。2日間で4万6千人を動員した。なお、このイベントは09年にも開催予定で、100体のゆるキャラ出場が見込まれている他、「ゆるキャラ」という言葉を考えだしたイラストレーター・みうらじゅんも出席する予定だ。

(高野朋美 フリーライター / 2009年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ゆるキャラ

イラストレーターのみうらじゅんさんが、郷土愛にあふれ立ち振る舞いがゆるいご当地キャラに命名。10年にゆるキャラGPが始まり、11年に1位のくまモン(熊本県)、12年のバリィさん(愛媛県今治市)は全国的な認知度を誇る。今年は過去最多の1580種類がエントリーした。

(2013-12-12 朝日新聞 朝刊 徳島全県 1地方)

出典 朝日新聞掲載「キーワード」朝日新聞掲載「キーワード」について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ゆるキャラ
ゆるきゃら

のんびりとして力が抜けるような雰囲気を醸し出すマスコットキャラクター。「緩(ゆる)いマスコットキャラクター」の略である。多くのゆるキャラは、地方自治体や地域イベントなどのイメージキャラクター(ご当地キャラ)として誕生している。ユニークな着ぐるみ姿で催しに登場し、会場の雰囲気を盛り上げ、特産品などの販売促進に一役買っている。ゆるキャラというよび方は、2004年(平成16)に扶桑社から発行された、みうらじゅん(1958― 、イラストレーター)の『ゆるキャラ大図鑑』によって広く認知されるようになった。この本では自治体などの緩いご当地キャラ、100体が紹介された。「ゆるキャラ」は、扶桑社とみうらじゅんによって商標登録されたが、これは第三者による登録や使用制限などを防ぐ目的であることが公言されており、一般的なことばと同じく広く使用されている。
 もともと名所や特産品をイメージ化した同様のキャラクターは存在していたが、癒(い)やし系や脱力系などとよばれて、2000年ごろから徐々に話題になるようになった。「ゆるキャラグランプリ」が2010年から毎年開催されており、第4回にあたる2013年度には、全国から1580体がエントリーした。[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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